「パンと音楽とアンティーク」というマーケットと音楽が融合した素敵なイベントがあるのをご存じだろうか。京王多摩川駅前・東京オーヴァル京王閣にて、国内最大規模のアンティーク市とパンマーケット、そして複数のステージで音楽ライブが展開される。自分は2023年以来約2年ぶりに足を運んだが、その時より会場のエリアも広がり、人の入りも明らかに多く感じられ、リーズナブルな参加のしやすさと楽しさで回を重ねるごとに支持を広げているのが分かる。今回は桜の開花タイミングとジャストで重なり、天気も良く最高に気持ちの良い1日となった。
前回と同様、CLUB SNOOZER目当てで初日のみ足を運んだのだが、その他目撃したライブの感想などを。
Laika Came Back
前名義での活動を終えてからの彼の表現には正直距離を感じていたし、それ以来ライブを見ることは無かったのだが、今回20数年振りにライブを見る機会を得て、楽しみにしていた。アコースティック主体でフットでサンプラーを操るスタイルだが、あの声は完全に健在。柔らかな質感の表現が心地良い。足に鈴が付いていて時たま鳴らしていたのが印象的。最後にやった最新曲「ずっとずっと」はビートが効いたダンスチューンで、圧倒的にこの曲が一番良かった。
カジヒデキ(DJ)
少ししか見なかったが、60sガレージやサイケ寄りのロックンロールをかけていて、フリッパーズ・ギターやCorneliusなどのナンバーを織り交ぜるスタイルで楽しい。
大槻ケンヂ
さすがに喋りが面白い。貧乏だったころにカレーパンをステーキに見立ててナイフとフォークで食べた話や、キョンキョンと共演して感激した話など軽快トークで沸かせる。往年のファンらしき方々も盛り上げて楽しい雰囲気。弾き語りスタイルで数曲やり、“日本印度化計画”も飛び出す。「弾き語りは上手くないから」と急にカラオケで歌った“踊るダメ人間”で大うけ。
toconoma
最後の3曲だけ鑑賞。ギターのカッティングと鍵盤でグイグイ引っ張るグルーヴが気持ち良く踊れる。室内でかなりギュウギュウだったのだが、やはり野外で見たいね。「もう20年近くボーカルを募集している」というMCに笑った。
chatoe
曲も含め完全に知らないバンドだったが、ボーカルの優しい歌唱が印象的でかなり良いと思った。音源聴いてみよう。
Summer Eye
昨年のフジロックでも見たが、いつも通りオーディエンスの中を歩き回って歌い、喋るスタイル。みんなで協力してマイクケーブルを捌いていくのもフロアの一体感を生んでいて楽しい。“三九”“失敗”など、大好き。バンドスタイルのライブもやるなら見てみたいな。
水曜日のカンパネラ
完全大入りでギュウギュウのフロア。見ていた位置からステージはほぼ見えないが、モニターも置かれていて、交互に見る形で鑑賞。始まるといきなりフロアを歩き回る展開にびっくり。掴みと盛り上げ方が上手い上に、早口な歌詞もしっかり聞き取れ、歌唱スキルも相当あると感じた。聞きたかった「シャトーブリアン」ではコールアンドレスポンス指導も丁寧で楽しんだが、数曲で離脱。
CLUB SNOOZER(田中宗一郎/ヒサシ the KID)
ここのところ怪我の状態しか発信しない心配な田中宗一郎氏。30分ほど遅刻して来たが、元気な姿を見せてくれてまずは生存に安心。ヒサシさんもグッドなバイブスのナンバーで盛り上げ、踊りまくる。途中、他のライブを見る為に行ったり来たりしながら楽しむ。イベントの特性上、フロア子供もたくさんいて(特に前方)一緒に盛り上がっているのも楽しい。終盤はaiko、cero、ジャスティン・ビーバー、NewJeans、PinkPantheressなどお馴染みナンバーで盛り上げ、定時で一旦終わると思いきや、もちろんそんなことはなく、そこから何度も喋りと曲を繰り返し、なんと1時間も超過。ラストはチャペル・ローン“Pink Pony Club”で締め。
タナソーさんはいつも通り、何度も「楽しんでいますか?」と繰り返し、「どんなに世の中最悪でも、楽しむことだけには強欲にいようぜ」と。本当にそうだな、と思った。


