1stアルバムのタイミングの来日では見られなかったため、昨年の傑作2nd『moistourizer』のこのタイミングでようやく初目撃。Toyosu PITにも初体験で、さすがに3,000人キャパのスタンディング箱は大きく、後ろの方からだとステージが見づらいのがややストレスだったが、音は良かった。客層はやや年齢層高めの男性が多い印象なのが少し気になったが、自分もそのうちの一人という事で苦笑いするしかない。
オープニングの羊文学はさすがの演奏力と歌唱で会場を盛り上げる。3年ほど前に一度見て以来だが、それから大きな飛躍を果たした彼女たちの堂々たるプレイに嬉しくなる。今更知ったが、ドラムは元CHAIの方なんですね。全く違和感無く良い演奏でした。
Wet Legのステージは“catch these fists”で幕を開け、間髪入れずに“Wet Dream”と、最もキャッチ―な曲を早々に2発もキメる感じが、自信を感じさせる最高のオープニングでフロアを一気に持っていく。リアンの自信に満ちたルックとパフォーマンスだけではなく、正式メンバーに迎え入れたバンドそのものの強靭さを強く感じる。映像や特効などの演出は一切なしな上、MCもほとんどなし。バンドのパフォーマンスに100%フォーカスしたようなステージだが、リアンは「私を見て」と言わんばかりに何度もポーズを決め、それ自体が最高の演出となる。
だがこのバンドの魅力はリアンのポーズとバンドの強靭さだけではなく、最新作でも顕著だった繊細さ・親密さを感じさせる楽曲の表現力だ。語り掛けるように歌われる“liquidize”“davina mccall”などの楽曲で、何度か涙ぐんでしまう。リアリティとユーモアが一体となり、さらに強靭さも手に入れた彼女たちの表現力は初期に比べて格段に増している。いまやアリーナクラスでも十分に成立するスケールだろう。
スクリームで一体となる“Ur Mum”や「ワイト島から東京まで」と歌われる“pokemon”は最高に楽しかったし、終盤の“Chaise Longue”で盛り上がりは最高潮に達する。最後は大好きな“mangetout”。感情が徐々に盛り上がって爆発する瞬間を表現したような感触のこの曲は、最後「get lost forever(永遠に消えうせて)」という言葉でライブ自体もあっさりと終了。時間として1時間と少し、アンコールも無し。だが物足りなさは全く無い。
今のWet Legが本当に最高!と心から思ったステージで、この後どんな進化をしていくのか楽しみで仕方がない。本当に見れて良かった、最高のライブでした。



