イギリス・ワイト島出身のリアン・ティーズデイルとヘスター・チャンバースによる女性2人組インディー・ロック・バンドとして2019年結成、2021年デビュー。本作からツアー/レコーディングを共にしている3人を加えた5人組バンドとなる。
個人的2025年のベスト作品として、何度も聴いた。とにかくM2「liquidize」とM6「mangetout」が最高だ。
デビュー時から変わらないユーモアと楽しさに加えて、切なさと親密さを感じさせる質感は、音の湿度と摩擦が感じられて心地よい高揚感をもたらしてくれる。永遠を感じさせるフィーリングとそれが失われてしまいそうな切なさと恐怖を同時に感じさせる興奮こそがロックンロールの魔法であることを思い起こさせる。
1stの流れを汲むような「CPR」「Catch These Fists」のようなキャッチーなナンバーももちろんあるが、全体的には前作と比べると分かりやすいフックはやや後退し、音の流れや質感を味わわせる瞬間の割合が増して何度も聞きたくなる。
元々フェスで楽しいライヴ演奏がしたいから組んだ二人組デュオで、印象として良くも悪くもリアンとヘスターのアイデアとキャラクターに強く依存していた感が以前はあったが、1stアルバムの成功と長いツアーを経て、初期からライブやツアーを共にしてきた3名を加えて5人組「バンド」になったことで、自信とアンサンブルの強化につながり、2作目の重圧から逃れられたのではと想像する。力強さを増したリアンの表現とは裏腹に、刹那的に散ってしまいそうな危うさも感じさせなくはないが、1stに続いて最高の傑作アルバムを届けてくれた彼女たちを心から祝福したい。
[favorite tracks]
M2:liquidize
M6:mangetout
M8:pokemon
2025年7月リリース作品

