Royel Otis – hickey ~忘れかけた衝動が鳴り出す、直球ギターポップ

レビュー
シドニーの幼なじみ、ロイヤル・マデールとオーティス・パヴロヴィッチによる二人組インディーロックデュオ。2023 年の EP『Sofa Kings』でデビュー。2024 年1stアルバム『Pratts & Pain』で注目を集める。

今時では珍しいほどの直球インディ・ギター・ポップ。恋、友情、仲間、裏切り、迷いなど、誰もが10代20代で経験し、やがて忘れ去るそれらの感覚を鮮やかに蘇らす、ロックンロールの魔法に満ちた、最高にグッドな1枚。

こう書くと軽い扱いで軽薄な音楽なように聞こえるかもしれないが、ロックンロールに必要なダイナミズムと刹那さを十分感じさせると同時に、ザ・ドラムスを思わせるサーフ・ロック的な感触とニュー・オーダーのようなシンセ・ポップに確実に心をわしづかみにする。

ただ、ポップさに突き抜けていて本当に最高だったフジロックのステージを体験した身からすると、本作はアルバム全体としてはやや整然としすぎていて、その高い期待を上回るまでは行かなかったように感じてしまうのも事実。「Moody」のように今までにない新機軸とも感じさせる楽曲もあれば、「Car」を始めとするキラーチューンもあるので、今後の変化と共に持ち味であるロマンチシズムの溢れた突き抜けたギターポップのさらなる進化にも期待しているし、もっともっとドキドキさせてほしい。大好き。

[favorite tracks]
M2:Moody
M6:Who’s Your Boyfriend
M7:Car

2025年8月リリース作品

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