Dry Cleaning – Secret Love ~語りを越えて身体を揺らす、静かなグルーヴ

レビュー
サウス・ロンドンのDIYシーンから頭角を表し、2021年の1stアルバム「New Long Leg」で注目を集めた4人組バンド。本作は、2022年の前作「Stumpwork」以来となるキャリア3作目。

このバンド最大の特徴である「スポークン・ワード」なヴォーカルは確かに楽曲自体の印象を決定づけているが、それよりもギターフレーズのバリエーションの多さや音色が楽しめるポイントで、抑制されたリズムと絡み合うような高揚感をもたらしていて、大変心地よい。

1stアルバムの頃と比べると明らかに音の感触が洗練されて、よく引き合いに出されていた「Sister」期のソニック・ユースのようなザラついた印象とはやや離れてきているように思う。

ポスト・パンクを基軸としつつ、オルタナティブな感触、さらにはクラブ・ミュージック由来の反復性を内包しているが、それらはいずれも参照点として機能しているだけで、どのジャンルにも簡単には回収されない。ウィルコやホースガール、ディアハンターといった面々の作品も手掛けるプロデューサー:ケイト・ル・ボンを起用したことも、この素晴らしく繊細な音作りに良い方向で寄与しているのだろう。

アルバムラストを飾る「JOY」が突き抜けてポップな仕上がりで、本作のハイライト。

[favorite tracks]
M6:Blood
M9:The Cute Thing
M11:Joy

2026年1月リリース作品

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